私はアリー。生まれて13年間このワグシ村に住んでるの。
12年間平和なせいかつだった。でもこの国は裕福ではないから、お風呂は川だし、1日2食。川で釣った5匹の魚を家族8人で分けて食べるの。だから私はいつも少しの尻尾だけ。お母さんは「もっと食べて良いのよ」って言うけど、私は長女だし、妹弟にたくさん食べさせてやりたい。それに食べるよりお風呂より私はイリスと過ごしていたい。
イリスは私の幼馴染みで、男の子なんだけど、だれより大切な友達。
ずっとイリスと一緒にいたい。きっと恋とかじゃなくて、安心できるから。
1年前、この国は戦争を始めた。
最初のうちは、はずれにあるこの村に被害はなかったけど、
2ヶ月もするとそうもいかなくなった。男たちはみな戦いにかりだされ、お母さんも町へ出ていった。
私は5人の妹弟たちの面倒を見ることになった。
みんな良い子たちだから、不満はなかったけど、イリスと一緒にいられる時間が少なくなった。
少したったある日、イリスが珍しく家に来た。
「アリー・・・ 俺・・・ 」
「・・・イリス?」
イリスも1週間後兵隊に行く事になった。
「もうアリーに会えないのかなぁ・・・」
「今から戦いに行く男が何言ってるの。」
本当はつらかった。泣きたかった。だけどそんなことしたってイリスは行ってしまう・・・。 どうすることもできない。
イリスが出発の日、あと30分しかこの村にいられなくなって、家に来た。
「お別れだね、イリス。」
「・・・」
「あたし淋しくないよまた会えるって信じてるから。」
「・・・」
「いってらっしゃい。」
「・・・行きたく・・・ない・・・。」
イリスは泣きだした。
「俺は戦いたくない。誰も殺したくない。」
続きます・・・
※ここでは2018年5月17日のデイリー表示回数ランキングを表示しています。※同順位者が多すぎる場合はすべてを表示しきれない場合があります。